Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

10月10日 日本学術会議への人事介入の危険性

 10月9日 4時40分から予約していた歯医者さんに行く。ガリガリ歯を削られて、いやな気分になるが、辛抱。歯は、健康を維持していくうえで、もっとも大事で、自分ではどうしようもないので、歯医者さんのいう通りに従うしかない。いまの歯科医は、これまでずっと診てもらっていたお父さん先生から、ある時期に息子さんの代に変わった。息子先生は、私の娘と歳が近くて、何かと話が弾む。いろんなことに興味があり、最近ではアフリカの話題にも触れることがある。いわば個人経営の歯医者さんなので、お客さんとの対話も重要で、豊富な話題をもっている。歯医者さんからは、バスを乗り継いで帰宅したのは午後6時。

 夕食は昨日の残りのおでん、作り置きのトマト、おからなど。玉ねぎをトロトロに炊いたスープは美味しかった。一日三度の食事をし、その間にコーヒタイムがある。だんだんとシンプルなものが美味しくなる。食事が健康のバロメーターとなっていて、美味しく食事がとれなくなったら、何が楽しみになるのだろうか。

 10月10日、日本学術会議の6人の研究者を菅首相が任命しなかったことが、どんどん大きな問題になっている。多くの人が疑問に思い始めた。任命の問題は、「学問・研究の自由と自立性」を侵害してはならないという点。もうひとつは、学術会議のありかた。この2つの問題をごっちゃにして議論しているから、おかしくなる。議論の行く着く先は、政府が日本学術会議を解体することになるのを危惧する。私としては、政府の予算で、紐付きの研究機関ならば、解体してもかまわないと思う。政府はコロナ感染症対策として立ち上げた委員会も途中で解体して、政府のいいなりになる委員会を作り直している。こうした確信犯的なことを政府は平気でやってのける。そんな政府の言いなりになる組織は不要だ。日本学術会議は政府のよって解体されても、なんの損失もない。あらゆる分野の学会は存在するし、その学会の多くが政府が人事に介入したことに抗議している。法政大学をはじめ多くの大学が抗議声明をだしている。

 しかし、いま日本学術会議は「学問の自由と自立性」を保っている。三年前には、学術会議は京大総長山際寿一会長の下で「学問が軍事研究に関わらないこと」を宣言した。いくつかの大学は研究費を確保するために、軍事研究をすすめることもしてきたが、いまでは2つの大学しか軍事研究に関与していない。数日前に元防衛大臣中谷元はテレビ討論番組で、「軍事研究が大学で行われなければ、攻められたら困る。」「中国からの留学生が日本の大学で学んで、帰国後中国の軍事研究に従事している。日本が中国に教えている」と発言した。なんという馬鹿なのかと思った。京大では戦時中原子爆弾の研究をしていた。その反省のもとに学術会議は「学問の自由と自立性」を中心にすえて設置された。そんな組織に政府や軍事が介入することが問題である。もし学術会議を解体すれば、世界中から笑いものとなるだろう。

 450億円近くの国家予算を使って、意味のない「アベノマスク」を配ったことから比べれば、学術会議の予算10億のうち、事務局人件費が予算の大半を占め、学術会議会員の費用は交通費と日当程度で、予算がなくなると地方からの会員の会議出席を遠慮するようにと通達されるような扱いである。

 問題は、菅首相が99人の名簿しか見ていないので、6人を排除したことはしらないと嘯いている。もしこの発言が本当なら、官僚のだれかがそんなことをやる権限があるのだろうか。もしそうであれば、その官僚は辞職させなければならない。菅首相に責任が行かないようにするための、詭弁、こじつけであり、あきらかな嘘である。こんな嘘をずっと安倍政権からやってきた菅首相を許してはいけない。あまりのひどさにガッカリする。国民はそんな嘘でだまされないが、田崎史郎と平井文夫の二人のジャーナリストは政府の御用聞きとなって、嘘やデマやらを撒き散らす。メディアもこの二人を使い続ける。

 さて、どうすればこうした状況から正常に軌道修正ができるのだろうか。メディアは他方では、アメリカのトランプ大統領のめちゃくちゃな暴言も暗黙のうちに受け入れ、アメリカがトランプ大統領が再任されなければ、日米の関係が悪化するとまでいいだしている。こんな虚言癖と暴言を吐くトランプ大統領を擁護するようなメディアと日本政府の悪質なゴリ押しと誤魔化しを許してはならないと思う人はたくさんいるだろう。多くがSNSなどで、まともな意見を発信しているが、大きな力にするには、どうすればいいのだろうか。