Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

5月26日 ニオイバンマツリが咲いた

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 ベランダでニオイバンマツリが咲いた。ケープタウンで暮らしていた頃、友人の家々にこの木が植えられていて、とてもいい匂いがした。ジャスミンの香り。友人は、「 Yesterday, Today, and Tomorrow」という名の花だと教えてくれた。紫色から薄紫、そして白色に毎日変化していく。毎年咲いているので、この時期になるとケープタウンの友人たちを思い出す。

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私が居候をしていた友人の家の玄関口に大きな鉢が置いてあって、そこにこの木が植えられていた。玄関口は泥棒よけの二重ドアがついていて、玄関との間に閉じ込められたことがあった。友人は旅行中で、私はうっかりして鍵をもたずに玄関をでた。泥棒よけのドアと玄関との間に閉じ込められた。夕方だったので、翌朝まで待たなければならないかもしれないので、あまりドタバタしないでおこうと思った。私の横にはこのニオイバンマツリがあった。友人は近所のあちこちの友人に鍵を預けているので、誰かが通りかかれば声をかけてみようと思った。友人の家の先は行き止まりになっているので、限られた人しか通らないし、誰も歩かない。家から車のまま出入りするので、チャンスはないかもしれない。翌朝には、家の掃除をしにメイドさんがくるので、最悪の場合はメイドさんを待つしかないと覚悟した。

 1時間ほどすると、前の家の人が帰ってきた。大声で呼んでみた。気がついて、私のところに近づいてきて、「どうしたの」と尋ねてくれた。彼女は私の友人の家の鍵を持っていたので、ドアを開けてくれた。それ以降はまず鍵を持っているかどうかを確認して出ることにした。随分昔の話であるが、このニオイバンマツリが咲くと、かならず昔のことを思い出す。

 ついこの間、冬の洋服や毛糸類をしまったと思ったのだが、はや夏物が必要になったので、衣替えをした。時間だけは過ぎていく。昨日は、安倍首相が新型コロナウィルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を全面解除した理由を説明した。今回の日本政府の対応や処置は、世界に誇る「日本モデル」となったと豪語した。どの点が「日本モデル」なのか、よくわからない。PCR検査を極力おさえ、感染者の数を増やさないできた。

 埼玉県深谷市の市立中学校で、政府が配布したマスク、「アベノマスク」の着用を義務付ける内容のプリントを配布していた。生徒の親が学校側に確認したところ、学校側があわてて説明に苦慮したという。しかし配布したプリントには「アベノマスク」を着用のこと。それ以外のマスクを着用している生徒には別室に集めて指導するようにと書かれていた。

 立憲民主党が問題にしているように、「一国の総理に忠誠心を無理強いするようなことが現代に起こっているというのは、戦前の尋常小学校じゃあるまいし、考えられないことです」(立憲民主党 黒岩宇洋 国会対策委員長代理)

 「アベノマスク」はようやく届いたが、テレビの画面に映し出される人たちや、買い物で出会う人たちの誰も、「アベノマスク」をしているのをみたことがない。誰もが自らの手作りのマスクや市販のマスクをしている。「アベノマスク」を配るにも、多額の費用と時間をつかった。一人10万円を配るにも、時間と人力をかけていて、いつ届くかわからない。こうしている間にも、多くの人たちが経済的苦境にたたされていて、何の解決もできていないにもかかわらず、安倍首相が言う世界に誇る「日本モデル」とは何なのか。

 今朝のニュースで知ったのだが、安倍首相はトランプ大統領との電話会談で、アメリカが作りすぎたから人工呼吸器を1000台も購入することを約束していたという。日本の企業からなぜ購入しないのか。「日本製より安いから」という理由をあげているが、戦闘機を購入させられたのと同じではないか。安倍首相はトランプ大統領に気に入られるために、アメリカの方に向いていて、日本の国民のことはまったく考えていないのではないか。私利私欲の塊にしかみえなくなってきた。