Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

NHKのドキュメント番組、原爆「いのちの塔」 岸田首相の退陣

14日(水)NHKのドキュメント番組、原爆「いのちの塔」をみる。8月6日に放映されたが、なぜか45分しか録画されていなかった。14日朝2時過ぎに再放送があること知ったので、録画しておいた。45分後の10分間はとても重要だった。簡単にいうと、原爆が投下された直後から、負傷した人たち601人を治療した広島赤十字病院の院長竹内釼が残した手帳や病床日誌が最近になって見つかった。それを元にして原爆投下とその被害との関係性を医学の立場から明らかにしていた。爆風、熱線、放射線によりどのような症状が出たか、それ以外での症状も克明に記録していた。とりわけ理解できない症状を「原子爆弾症」と記すとしかなかったという。やがてアメリカから広島で原爆後遺症を調査に来た。ABCC=原爆障害調査委員会。明らかに歴史上初の原爆の威力と人に与える影響、血液と、ケロイドの後遺症を調査していた。アメリカ調査団は、アメリカのための調査であり、広島で被爆した人たちに対するものではなかった。広島は「実験都市」だったと証言する研究者もいた。やがて赤十字病院の院長竹内はアメリカ調査団への協力は原爆症治療につながらないことを知り、原爆の前では医療は無力だと知って赤十字病院を去った。そして民間医療を開業して、一人ひとりの原爆症治療と向き合ったという。アメリカの関心は、原爆を投下すれば、どのような結果になるかだけにあった。なぜ、日本はアメリカの原爆投下に対して抗議しなかったのだろうか。いまだに賠償責任が問えないのはなぜなのだろうか。8月になると、NHKはいつもいい番組を作るが、オリンピックの陰に隠れていた。

 今日、岸田首相は次期総裁選に出馬しないと発表した。「自民党が変わることを国民の前にしっかりと示すことが必要だ。変わることを示す最も分かりやすい最初の一歩は私が身を引くことだ。来たる総裁選挙には出馬しない」と。

 岸田首相は、自民党が起こしたさまざまな問題をなにひとつ解決していない、いや解決する意思がなかった。「裏金」問題しかり、統一教会との関係も曖昧のまま。安倍元首相が関わった「赤木」事件など。子育て政策、健康保険証とマイナンバーカードの紐付け、コロナ対策、沖縄の基地問題などなど、原発の問題も。何ひとつ解決できなかった。それが一番の退陣の理由ではないのか。