Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

大島紬のリメイク フランス語読書会 「処理水」か「汚染水」か 「大阪万博」は必要なのか 

31日(木)あっという間に時間がすぎる。8月が終わる。明日からは9月。

 大島紬の和服を洋服に仕立て直した。これまで、いくつも作ってきた。和服の布はまっすぐの反物で、解いても幅は変わらないし、すべての部位を繋ぎ直すと、元の反物にもどる。すごい知恵だと思う。細い人も太い人も、一つの反物で着物ができる。その布幅を利用して、ゆったりとしたドレスを作ってみた。糸は絹なので、柔らかい風味がでて、着心地もいい。表側も後ろ側も肩を超えても同じ織になっていることがすごい。洋服ならば、必ず表側と後ろ側は肩のところで切り取って、同じ方向にしなければならない。和服の場合は、肩の切目がなく、肩の線が美しく、身体に自然にそっている。そこもすごいと思う。もの作りは楽しい。

まだ最終的仕上げはできていないが。。。

 

 午前中は、オンラインでフランス語小説の読書会。主人公は第一次世界大戦に徴兵され、戦闘のなか負傷して帰還して、工事現場の監督として働くようになった。だが、戦闘の中多くの仲間が死傷した。絶えずその時の様子がフラッシュバックし、憂鬱になったり、絶望したり、凶暴になったりもする。心の傷がどうしても癒されない。人間関係もあやしくなり、いくら妻が心の支えになっても、役にたたない。それほどに深い傷を負っていることを作者は伝えたいのだろう。今日読んだところには、船から下船してくるアメリカやカナダから来た兵士たちの姿が、「クロアリ」に見えたと書いてあった。戦争は人間を「虫けっら」のように扱うのだと。どの時代であっても「戦争」は「人殺し」を平気で行う。

 野村農水相福島原発の処理水を「汚染水」と表現したことで、岸田首相は野村農水相に撤回と謝罪を指示したという。今日の「報道1930」では、「処理水」について議論があった。溶け落ちた燃料デブリには、トリチウム以外の放射性物質が含まれているが、これらについては議論していない。ストロンチウムセシウムヨウ素131などの放射性物質が含まれているが、それについては説明しないことにしてきたという。「日米原子力協定」に縛られて、原子力利用には日本独自で決定できない。日本は、①核燃料サイクル事実上の破綻、②核のゴミ問題、③「地震大国」原発のリスクがある。どれも解決策をもたないで、岸田政権は「既設原発の最大限の活用」を主張している。そして「原発を持てると思わせることが抑止力」になると考える。これまでも自民党政権は、国民に向かってきちっと説明をしてこなかったし、説明するつもりもないようだ。それでは、中国のように、「不信感」が生まれてしまう。

 大阪万博の開催が危ぶまれている。大阪知事は官邸に泣きついている。吉村大阪知事は、政府に泣きついた。できないものならば、なぜやめないのか。政府が指導するという。もともと、大阪市大阪府だけで万博をやると大声で言ってきたのに、いまになって政府に泣きついているのは、みっともない。開幕まで1年半だが、海外からパビリオンの建設申請はゼロ。大阪市への建設許可書提出はゼロ。準備の遅れは目にみえているが、政府頼みの大阪万博は本当に必要なのか。当初の予算の1.5倍に膨れ上がったことや、夢洲の軟弱地盤が問題になってもいる。東京オリンピックパラリンピックの時と同じく、予算はあってなきものに等しく、やってしまえば、予算が何倍に膨れ上がっても問題なしになる。全部税金なのに。

 つい先日、毎日新聞社が実施した世論調査では、万博に関心なしと答えた人が63%だった。1ヶ月ほど前に読売新聞が実施した全国世論調査では、「関心がない」は65%だった。 SNSでは中止を求める声が広がっている。誰のための、何のための「万博」なのかわからなくなっている。