Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

11月24日 大阪韓国映画祭

  24日、第5回大阪韓国映画祭に妹と一緒に出かけた。娘が映画鑑賞券を応募してくれたので、参加できた。私たちが観たのは「トック」。おじいさんと孫との人情物語。久しぶりに心が温まる映画を観た。突然息子を失ったおじいさんと、父と母を失った孫トックとの物語。息子の嫁(トックの母)はインドネシア人で、息子の保険金を使ったことで家から追われる。

 おじいさんはトックに由緒正しい家系をつぐ男子だと教える。将来は大統領にもなれることを叩き込む。おじいさんは、焼肉屋の鉄板を裏庭で洗う仕事をして、わずかな賃金で生計を立てている。孫が欲しがるおもちゃを買ってやれないことが悔しいが、どうにもならない。医者からは肺癌で余命が少ない。親のいない孫には来春の小学校入学式には一緒に行くことを約束しているが、それまで生きられるかどうかわからない。トックと妹のトッキの里親を探す。トッキは5歳だが母がいないことで、言葉は3歳児程度、寂しさから壁をひきちぎって食べる習性がある。母がいないことが心に大きな傷となっていることを知らされる。おじいさんはトックたちの母を探しに、インドネシアまで行き、そこで息子の保険金が何に使われていたかを知る。きょうだいの手術代に使われ、命拾いをしたことを感謝された。

 やがて、トックたちの母親は、貯金通帳を持っておじいさんに許しを乞いに帰ってくる。働いたお金を貯めておじいさんに返済しようとしていたのだった。二人は和解する。やがてトックとトッキも戻ってくることを暗示して映画は終わった。

 あちこちの座席からすすり泣く声が聞こえてきた。久しぶりに感動的な映画を観た。おじいさん役は、韓国でも名優イ・スンジェさん。私は韓ドラを観ないので知らないが、妹はよく知る俳優だという。

 トックはいじめにあっても、おじいさんの教えにより、その状況を乗り越えていく。いじめた友人も徐々に変わっていく。きめ細やかな映画作りに感動した。