Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

整体とテレビチューナとボブ・デュラン

 整体に行く。重たいものを持ったり、腰をかがめてファイルの整理や、本の移動をしたので、腰がいたい。身体の歪みを直してもらう。腰痛や肩こりが少し和らいだようだ。いつまで正しい姿勢で生活ができるだろうか。気をつけようと思うが。

 腕時計の時間が遅れるので大丸の時計屋さんで診断をしてもらう。電池切れなのかと思ったが、強力な磁気の影響で時計が自動的に止まったそうだ。磁気やリモコンの近くに時計を置いておくと、針が止まってしまうと説明があった。家のなかにはテレビや冷暖房機、自動照明灯など、磁気が動いているものがたくさん転がっている。生活が便利になると、不便なこともたくさんでてくる。

 仕事部屋のアナログテレビを処分したので、テレビがない。ネットでテレビ放送を観ることはできるが、放映時には観られない。ニュースなどは同時間で観たい。AppleTVでコンピュータとテレビをつないで、テレビ側でネットを観ることができるのだから、逆も可能なはずだと思った。ヨドバシカメラで尋ねてみるとI-O DATAというコネクターが売られていた。

 私が使っている一番新しいマックは、iMacで、デスクトップの画面は27インチでかなり大きい。机の横にテレビのケーブルがあるので、それとつなぎ、デジタル用のB−CASカードをセットして、USBでコンピュータ側につなげば簡単にテレビ画面がでてきた。少し音声面で環境設定をしなければならなかったが、それほど難しいことではなかった。

テレビを観ながら、ブログを書くこともできる。

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 整体に出かける時、バス停で片桐ユズルさんに出会った。片桐ユズルさんはとても著名な詩人だが、京都精華大学では同僚として何年かご一緒した。今年86歳。とてもそんなお年には見えないほど、元気そうで何より。片桐ユズルさんは、日本アレクサンダー・テクニーク協会の代表で、「心身(すなわち自己)の不必要な自動的な反応に気づき、それをやめていくことを学習する方法。 頭-首-背中の関係に注目することに特徴がある。」

 片桐ユズルさんの講義で、人間の頭はボーリングのボールぐらいの重さがあり、それを背骨や腰の骨などが支えていることを具体的に教わったことがあった。だから、私のいまの整体の先生もアレクサンダー・テクニークを学び、それを整体の技術に取り入れている。

 片桐ユズルさんは、昨年のノーベル文学賞の受賞者ボブ・デュランの歌詞を日本で最初に翻訳したことでも知られる。受賞の発表後、ノーベル賞選考委員会はボブ・デュランとは連絡がとれず大変だった。片桐ユズルさんも日本のメディアから追いかけられて大変だったそうだが、ボブ・デュランが受賞したことはよかったと言われた。ボブ・デュランとは面識があるのか尋ねてみると、まったく出会ったことがないといわれた。日本でボブ・デュランのレコードを販売するときに歌詞を日本語に訳すよう頼まれたのがきっかけだったそうだ。ボブ・デユランと同世代のアレン・ギンズバーグを紹介したのも、片桐ユズルさんだった。一度ギンズバーグ京都精華大学に招待され、彼の講演会で彼の詩の朗読を聞いたとき、大変感動したのを鮮明に覚えている。

 片桐ユズルさんは、60年代、70年代の「ビートの詩人」たちが歌を通して、世に呼びかけたこと、社会を変革しようとした意思をいちはやく日本に紹介し、彼らと歩調を合わせていたのだ。