Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

引き出しの整理、スワロフスキーのカメ、NHKの役割?

 最近では整理整頓が楽しくなっている。あちこちの引き出しを開けてみると、ものが整理もしないで詰め込まれている。一年以上使ったことがないものがたくさん詰め込まれている。大体何を入れているかはわかっているが、物がありすぎる。すぐ使うものを、サイズを合わせて、ひと所にまとめて入れ直す作業をする。不要なものや、長年使ってきたものは処分することに。だんだん身体と気持ちが軽くなるようだ。

 『資料 日本ウーマン・リブ史」』(全3巻)を処分することに。1992年から1995年の間に刊行された。編集者の一人三木草子さんとは職場の同僚になり、その間のご苦労を見ていたし、大学の2年先輩であった。彼女が発信し続けていた『れ・ふぁむ』の読者でもあった。私がいつまでもこの貴重な資料を持っていても、あとはゴミ扱いされるのは、いやだと思った。次の世代の人に引継ぎたいと思った。いま手に入るかどうかわからないし、高価な本なので、若い人に読んで欲しい。もと学生だった人に連絡をとった。彼女は自治体の非常勤職員として働き、コロナ禍のなか退職した。いろんな場で活躍し続けているので役立ててほしいと思った。彼女はすでに持っているという。だが、まわりに欲しい人がいるというので、彼女のところへ郵送することにした。なんだか、ほっとした。

 昨年に一度大々的な本の断捨離をした。日本語で読める本の多くは、処分した。誰でもが図書館などで読めるし、私自身が再読することは絶対にないと思うものは処分した。問題は長年関わってきた南アフリカ関連の書籍の行方だ。まだ整理がつかないままで、目をつぶっている。読み直したい本もある。

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 掃除をしていて、忘れていたものが出てくると嬉しくなる。スワロフスキーのカメがでてきた。一つは娘からプレゼントされたもの。もう一つはボツワナの友人の親戚の人からプレゼントされた。二つを並べてみるのは初めてのことだった。まったく同じものだった。私がカメを集めていることを知って贈られた。私の友人の紹介で彼女がボツワナから私の家にやってきた。アジアを旅行していた。友人の甥がスウェーデン大使に任命されたので、その妻である彼女は、大使夫人として国を背負って仕事をしなければならないのが、いやで二人は離婚したという。彼女は著名なダイアモンド会社のデ・ビアズに勤務し、かなりの地位にあった。私の友人は彼女ともいい関係でずっとつきあっていた。仕事で二度目に東京にきて、ホテルの近くのお店でカメをみつけた。私を思い出してそのカメをプレゼントしてくれた。小さな箱の中に手紙が添えられていた。その後もボツワナで、ケープタウンで何度も出会った。彼女はビジネス・ウーマンだったが、とてもさっぱりしていて、楽しい人だった。それに芸術を愛する人だった。

 ひさしぶりに二つのカメをトイレの飾り棚に並べておいた。すると夫がカメの位置を変えていた。ほかにもいくつかカメを並べているのだが、二つのスワロフスキーのカメに気がついたようだった。

 日本の「ウサギとカメ」の物語は、怠け者のウサギに対して、こつこつと努力するカメが勝利する。アフリカの「ウサギとカメ」は、小さなカメは仲間をいっぱいに集め、一列に並んで、知恵を働かせて、足の早いウサギを騙して勝つという物語。知恵を出し合い、団結して、強いものと闘うという。この文化の違いが面白い。

 河瀬直美さんは、オリンピック、パラリンピックの記録映画の総監督をつとめる。映画化に先立って、昨年の12月にNHKスペシャル番組「河瀬直美がみつめた東京五輪」が放映され、その中五輪反対デモに参加したと紹介した男性が、金銭を受け取って動員されたという趣旨の字幕を出していたNHK側のでっち上げであることが判明した。NHK側はその男性が五輪反対デモに参加したかどうかは確認していない。その点でNHKは謝罪しているが、国民から視聴料をとっているメディアが、国民を欺く報道をやっていいというわけではない。報道の責任の重さを実感すべきだ。

 自民党が金をはらって、衆議院選挙期間中に野党を潰すようなデマや攻撃をネットで流させた。なんという愚かな、お粗末なことか。「言論の自由」「言った者が勝ち」ではない。高度な意見のぶつかり合いを、なぜ国会でもメディアでも公的な場でもできないのか。選択をするのは国民で、自民党NHKなどのメディアではない。本当にレベルが低下してしまった。