Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

5月28日 アフリカ文学会が始まる

27日(木)26日の午後からアメリカでアフリカ文学会が始まった。日本とは14時間の時差があるので、日本では真夜中。前もって登録しておいたので、いろいろと不具合があったが、何とか参加することができた。だが、どうしても参加したかった、「フロラ・ンワパ」ラウンドテーブルはいつまでもアクセスできなかった。次のセッションの「南アフリカのパーフォマンス」にはうまく参加できた。フロラ・ンワパ(1931−1993)はナイジェリアの女性作家で、アフリカ人女性作家としては大世代の人で、多くの作品は教科書として使われたり、長年話題を呼んできた。今年にはフロラ・ンワパ賞ができ、ワングイ・ワ・ゴロが受賞した。このセッションは長年の友人のテルマが司会をつとめ、ジンバブエの女性作家バージニア・ピリも登場していた。参加できなかったのはとても残念だった。 

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 フロラ・ンワパとは1985年の「国連女性の10年」会議で、ナイロビ大学のキャンパスで出会った。アフリカ人作家としては大活躍をしていたが、小さなテーブルの上に自身が出版した小説や絵本を並べて、参加者に売っていた。しばらく販売をお手伝いしながら、おしゃべりを楽しんだ。その後フロラからお手紙をもらい、東京で開催される国際ブックフェアに来るという内容が書かれていた。実際には来れなかったようだ。

 彼女の作品世界は女性の日常生活が描かれていた。アフリカ社会を理解する上でも、女性の社会的位置を知る上でも、とても貴重だった。アフリカ文学会でも毎年ナイジェリア出身の研究者たちがとりあげてきた。その成果は上の写真の719ページの分厚い本。

 次に南アフリカのパフォーマンス(身体表現、ダンス)についての発表をしっかりと聞いた。ケイト・カトラック司会で、自らも発表した。とても面白かった。ランチ休憩が入っているので、私は寝ることにした。

 (28)日は二日目。夜中の10時半ごろに接続して、「翻訳」のセッションに参加。三人のスピーカーは長年の友人なので、それぞれに面白かった。Marjolijn de Jager, joyce Ashuntantang, Pamela Smithはアフリカ文学作品をフランス語やコンゴで使用されているピジン英吾、ナイジェリアの言語に翻訳した経験のある人たちだった。いつもの顔見知りで、Facebook友達でもあるが、久しぶりにお顔をみて、お声も聞けてよかった。翻訳作業はパメラがいうように、孤独な作業の中から血の滲む思いで生み出された貴重な作品なのだ。アフリカ文学会でもここ何年も翻訳の重要性が語られてきた。日本は翻訳書なくしては、世界中の知識を取り入れることはできなかった。翻訳の重要性はよく理解できる。

 そして今晩はオンラインでアフリカ文学会に世界中からアクセスしている友人たちとおしゃべりの会が開かれる。私は明日の朝7時半に。