Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

3月5日 お寺さんのお参りと『ローザ・ルクセンブルク』を読む

 今日はお寺さんがきてくれる日だ。下鴨に住んでいた頃は、毎月参りをしてもらっていたが、マンションに引越してからは、年に4回にしていただいた。義母が亡くなって10年も経つ。春と秋のお彼岸の月と、お盆と年末にした。月参りをしないところもあるというが、仏壇が有る限りはできるだけのことはしようと思っている。いつものように「仏説阿弥陀経」の読経を聞く。意味を理解せず、ただただ文字を目で追うだけ。

f:id:mwenge:20210305165607j:plain

 姫岡とし子著『ローザ・ルクセンブルクーー戦い抜いたドイツの革命家』を読んだ。山川出版社の世界史リブレット人シリーズ。なかなか読み応えがあった。私はローザ・ルクセンブルクの名前をいつ頃に知ったのだろうか。おそらく大学時代に社会や政治への関心が深まり、彼女の名前や活動を知ることになったのだろうが、具体的に彼女の政治的見解や運動方針などを明確に記憶していない。果敢な女性で命をかけて社会変革運動に身を投じていたぐらいのことぐらいしかない。

 本書を通じて、歴史の中でローザ・ルクセンブルクがどんな思想を持ち、歴史を作ってきたかを知った。果敢に何ものにも妥協せず闘って生きてきたが故に、弾圧され惨殺された。権力にとっては真っ向から闘う正義が最も危険な存在だったのだ。ローザの生きざまは、まさにそんな人生だった。ドイツやその周辺の国々ポーランドやロシアやフランスなどとの関係にも大きな影響を与えた。ポーランド生まれのローザは、まさしく歴史に翻弄されたポーランドそのものだったのか。実際に今回『ローザ・ルクセンブルク』を読んで、ローザのことはもちろん、ドイツの歴史を知る機会になった。ドイツの歴史研究者でフェミニストの姫岡とし子さんの確固たる世界観が本書を生み出したと思う。