Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

12月22日 『報道1939』で保阪正康氏の歴史認識が

 21日(月)夜7時半からのBS-TBS『報道1930』は、とてもよかった。ゲストは保阪正康氏、与良正雄氏、松本哲也氏がゲストだった。久しぶりに心を開いて、それぞれの見識が聞けた。

 保阪氏は「コロナ対策とインパール作戦」の司令塔からの発言がよく似ていると、歴史資料を徹底的に調査しての発言だった。政府のコロナ対応の本質は、まったく日本陸軍の「失敗」を学んでいないと指摘した。国民に嘘の情報を振りまき、状況を困難にしていると。

 「日本学術会議の任命拒否は戦後のGHQによるパージ(公職追放)。結局、怖いのは思想、あるいはその人の信念を政府が公然と排除する形の前例になるんじゃないかということ。小さなことが積み重なって大きなうねりを作るわけですから。最初の小さなものの時にきちんと論じなきゃいけないことを見過ごしちゃいけないですよね。私は『人事に関することなのでお答えを差し控える』という言葉自体が何の意味もないと言ったら失礼ですけれど、こういう言葉自体がいかに相手を侮辱しているか。そこに感性が及ばないことに対する驚きを感じますね。『お答えを差し控える』という言葉自体が民主主義の基本を壊していると感じてほしいですね」と語った。

 ついに、本医師会や日本病院会などの、医療界の9団体が一堂に会し、異例の記者会見を開き、医療提供体制はひっ迫の一途をたどり危機的状況だとして「医療の緊急事態」を宣言し、一層の感染防止対策に協力を呼びかけた。日本看護協会・福井トシ子会長:「これまでで最大の波が来ている現在、看護職員は心身の疲労もピークを向かえ、使命感だけでは限界に近付いている」

 その後、『NEWS23』に出演した菅総理は、小川彩佳さんから、「最後に総理、国民が安心して将来に希望が持てるようなメッセージをご自身のことばで」と促された。菅首相は、「ワクチン。ワクチン。そのためにワクチン。ワクチンで人類がコロナに勝った証としてのオリンピックを開けるように。ワクチンでコロナのなかった時代に戻れるように」と、最後までカンペ見ながらワクチン連呼した。

 なんと情けないことか。多くの国民は誰もがオリンピックなどやれる状態ではなく、いま目の前に迫っている危機的状況を政府としてどうするのかを聞きたいと思っている。そして医師会からの「医療の緊急事態」を宣言されても、「分科会の尾美会長からもまだそうした状況ではないと聞いている」と他人事のように語る。

 そして22日(火)羽鳥慎一さんの「モーニングショー」で玉川徹さんの発言はその通りだと思った。こう発言した。

 「菅総理はワクチン、ワクチンと言うんだけれど、いつの話なんだってことなんですよね。一般の人が受けられるようになるのは来年の4月以降でしょ。医療9団体が『医療緊急事態宣言』を出したのは目の前に迫った危機に対してなんですよ。コロナ以外の救急外来を受け入れられなくなる、一般外来が受け入れられなくなるという危機。いまだに緊急事態じゃないと言っている尾身さん(政府分科会の尾身茂会長)も、その話を真に受けている菅さんも完全にずれてますよ。政府が危機感を共有できていないことが問題」

 菅首相は、この番組の玉川さんと感染症の専門家の岡田晴恵さんの発言をチェックさせ、つぶしにかかっているという。そんなことにエネルギーを使わないで、ドイツのメンケル首相のように、国民の命を守る立場から発言してほしい。

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