Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

6月14日 収納棚の整理とBookcover challenge

 最後の最後の掃除。トイレットペーパーや大工道具や掃除用具などを入れている棚を整理した。なんと袋類をため込んでいるのだろうか、つくづくあきれる。トイレットペーバー、キッチンペーパーなどは一眼で見えるようにしたので、無くなれば買い足せばいい状態にした。大工道具もあちこちに散らばっていたものを一箇所に集めた。いままでもそうしていたのだが、押し込んでいたので、何がどこに入っているのかわからなくなっていた。

f:id:mwenge:20200615164916j:plain  Facebook友だちから、7日間のBookcoverチャレンジがまわってきた。主に日本語の本を紹介してきたが、南アフリカの友人Shamim Meerから、Bookcover challengeがまわってきた。今度は南アフリカ関連の本を紹介しようと思った。Day 1: "Higher than Hope" by Fatima Meer. ファティマ・ミーアは、ネルソン・マンデラの伝記を書いた。Shamimの母親。アパルトヘイト時代に夫のイシュマイル・ミーアやネルソン・マンデラと共に闘ってきた。ナタール大学で社会学を教えていた。10年前に亡くなったが、最初にお会いしたのは、1991年で、その後も何度かダーバンのお家を訪ねて行ったり、二人の娘さんとの交流も長く続いている。

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夫のイシュマイルさんとは、1990年10月にネルソン・マンデラさんらと来日した時に、お会いした。Higher than Hopeの翻訳『ネルソン・マンデラ伝 こぶしは希望より高く』(明石書店)から友人たちと合同で出版したことがご縁の始まりだった。

 ステイ・ホームで時間ができたことで、あちこちの整理ができた。そのことで、これまでの生活を見直したり、これからどうしたいかなどが、少し見えてきたように思う。シンプルで楽しい生活を心がけよう。積読だった本を読んでいこうとも。

 

 15日午前中に娘と上の孫がきてくれた。娘には近くにあるゴミ処理場に不用品の持ち込みを頼んでいた。100キロまでで1000円。下鴨の家を処分したときにでた不用品を何度もゴミ処理場に持ち込んだ。昔使っていた綿の布団などは重くてもう使わなくなっていたものがたくさんあった。一回につき、10枚までは持ち込み可能だったので、古い布団は処分した。今回は、カセットテープやビデオテープなども処分した。ここ何年も聞いたり、観たりしていないので、これからも利用する機会はないだろう。普通のゴミでは出せないので、ゴミ処理場に持ち込んだ。劣化したプランターや枯れ葉なども処理できた。50年前に使っていた英文タイプライターもようやく処分できた。当時としては自動先送りができた新式のタイプライターだったが、いつまでも取っておいてもしかたがない。断捨離ができた。

 東京では、昨日47人、今日48人のコロナ感染者がでたという。ニュースやトーク番組では、クラスターが発生したところで、全員にPCR 検査をしたら、感染者の数が増えたという。これまでは感染者は自ら検査を求めた人、あるいは症状が顕た人しか検査をしなかったから、感染者数は少なかったからだという。もっと検査をすれば、感染者の数は増えるという。当たり前のことが当たり前ではなかった。数字の操作をしたかった人たちがいたということだろう。明らかに政治的操作だったのだ。コロナ対策とは何だったのだろうか。

 およそ3ヶ月近く「ステイ・ホーム」に慣れてくると、本当に外出したくなくなる。筋トレジムのカーブスからも電話が何度もかかってきて、万全の対策をしているので、ジムにくるようにとお誘いがある。だが、まだ行く気になれない。

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Book challenge Day 2では、南アフリカ出身の女性作家 Zoe Wicombの Playing in the Lightを紹介した。ゾイ・ウィカムはケープタウン出身の作家だが、アパルトヘイト時代にイギリスに亡命した。アパルトヘイト後には南アフリカとイギリスを行き来し、大学で教鞭をとりながら、作家活動を続けてきた。私は、1994年に、ゾイ・ウィカムが学んだウェスタン・ケープ大学で1年間学外研修をすることができた。この時の経験は、ゾイ・ウィカムの描く小説、第一作You Can't Get Lost in Cape Town(1987)の理解を助けてくれた。そして Playing in the Light (2006)が出版された時には、二度目の学外研修でケープタウンにいた。作品の中に現れる場所をすべて網羅して、作品の世界とゾイ・ウィカムの精神構造を理解しようとした。南アフリカで「カラード」という人種カテゴリで生きざるをえなかった人びとの苦悩や問題意識が描かれていた。文頭に描かれる場所は、まさに私の友人のマンションのベランダから見える光景だった。ベッドルームは私が知るそのままの状況だった。この作品を読んで、私の友人とゾイ・ウィカムとはいとこであることを知った。余計に親近感を覚えた。現実社会が描かれていた。何度か様々な場面でゾイ・ウィカムの講演を聞いたこともあるが、非常にクールで、鋭利な感性を持ち、論理的に物事を構成していくタイプの人だった。ケープタウンでいつも居候をさせてもらっている友人は、ゾイ・ウィカムの本をずっと出版し続けてきた敏腕編集者だった。