Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

12月28日 大原の朝市

12月28日、2019年最後の大原の朝市。友人の誘いで朝6時半に大原の朝市に向かう。次第にあたりが明るくなっていく。例年になく暖かい冬。すでにお正月用のお節の材料は購入しているが、大根や里芋などを購入。久しぶりにいつものお花屋さんがきていた。突然、「もう朝市でお花を出せなくなった。もう歳をとったので、今日が最後」と告げられた。77歳だという。早朝からの朝市に、重たいお花を持ってくることだけでも大変だと思うと、これからは寂しくなるが、仕方がないかなあと思った。私はこのお花屋さんからたくさんの花や木の名前を教えてもらった。季節毎に様々な花や木が日常生活を豊にしてくれた。お花や木々に慰められ、柔らかな気持ちになった。

 18歳から7年近く未生流の生花を学び、師範の免状はいただいたが、ほとんど自己流で生花をしてきた。お花や木々を愛する人たちとのめぐり合いから、生花をいけることを何十年と通してきた。以前の下鴨の家では、玄関先の下駄箱の上に水盤に剣山を入れ、花をいけていたが、最近ではマンション住まいになったので、壺にいけることが多くなった。頂き物の信楽焼の壺、益子焼の壺などを愛用している。青い花器は私が生まれる前から母が使っていたもので、いつもこの花壺に花が生けられていた。

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12月31日、大晦日の日。恒例のおせち料理を作る。昨日には肉ボールやハンバーグ、ローストビーフなどはオーブンで一斉に焼いていたので、煮しめ物だけを作ればいい。野菜の皮むきは大変だが、大きなお鍋に、土のついたものを順番に湯がいてアク出しをしてから、皮むきをする。クワイ、里芋、京芋、ゴボウ、人参、レンコン。なんと土ものが多いことか。おせち料理を食べる週間は、日本が農村文化だとつくづく思う。数の子も塩出しをしておいたものをお出しにつける。

今年は、お出しを一斉に作っておいたので、一つづつ作るのに、便利だった。一度に炊いてもいいのかもしれないが、一つづつ作るのが長年の慣しで母から教えられた。それぞれが煮崩れない知恵なのだろう。

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 だし巻き卵は最近よく作るようになった。卵とはんぺんをミキサーで攪拌して、卵焼き器で作る。ゆっくりとアルミ箔を上にのせて焼けばいいのだが、今年は下だけを少し焦がしておいて、上がまだ柔らかいのをそのまま低い温度でオーブンに入れておいた。うまくできた。お店で売っているのは、甘すぎるので、自分で作るのがいい。

 娘家族がおせち料理を取りにきた。ついでに冷暖房器の掃除を頼んだ。

 夜はNHK紅白歌合戦を観た。久しぶりに紅白までに全ての作業を終え、のんびりとテレビを観ることができた。若い人たちの歌はほとんど知らないが、美空ひばりさんのAI(人工知能)が誕生し、新曲「あれから」が披露された。見事な声の復元に驚いたが、顔などは少しひばりさんとは違う違和感を感じた。こんなようにして亡くなった人を復活させるのはどうだろうか。故人はそれぞれの人たちの心の中に生きているが、AIでもう一度社会的活動をさせるのはどうだろうか。天皇、大統領、首相などの政治的権力を持つ人がAIで再来し、指揮命令をしたとすればどうなるのだろうか。AIを動かす人は誰なのか、等などを考えると恐ろしくなる。ロボットに支配される社会がぼんやりと見えてくる。