Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

敗戦の日 NHKスペシャル 「戦慄の記憶 インパール」

 8月のこの時期になると戦争時のドキュメンタリーが放映される。今日はNHKスペシャル「戦慄の記憶 インパール」を観た。12日に放映された「本土空襲 全記録」に続くもの。インパール作戦を指揮したとされる陸軍中将牟田口廉也が残した資料をもとにして構成されたもので、当時の生々しい状況が明らかになった。前回にも続き、新たな資料が出てきて、戦争の全貌を明らかにしようとするものだ。72年も経つ今頃になぜ?という思いはあるが、「インパール作戦」に具体的に関わった牟田口氏の孫の思いに負うところが大きい。次々と兵士として駆り出された人びとが、飢えと病気で次々と倒れていき、その屍を超えて生き残った人たちが見た悲惨な状況は固く口を閉ざされてきた。だが、高齢になり、当時書き記した資料が出てきて、重い口を開く人もいた。もう二度と戦争をしてはいけないという大きな教訓を残してくれた。戦争は人殺しの場であり、国家の名において若い命を無駄死にさせるものだ。

 8月だけが戦争について考える時間であってはならないと思った。

72年前のことではなく、今現実に北朝鮮がアメリカのグアムに向けて弾道ミサイルを発射すると威嚇している。日本の中国、四国の上空を通過するとのことで、PAC3 が準備され、ミサイルと打ち落すといわれている。もしこんなことが起これば、戦争になる。安倍政権がこの間法整備をして戦争への道を開いてきたことを正当化することになる。

 NHKスペシャルの番組は単なる過去の出来事ではなく、人類にとっての将来への警告でなければ、何の意味もない。