Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

特定秘密保護法、衆議院通過に憂う

 11月26日、特定秘密保護法が、衆院国家安全保障・特別委員会で可決され、続いて衆議院でも強行採決された。前日には福島で公聴会が開かれ、7人の意見陳述が行なわれ、、特定秘密の範囲があいまいで東京電力福島第一原発の情報開示が不透明になる恐れがあるとして法案成立に反対した。原発事故に苦しむ人たち声を軽視している明らかだが、なぜ公聴会の意見を尊重することもなく、ほんのアリバイ作りのためにのみ公聴会を開いて、この法案を強行採決するとは、あまりにもひどすぎる。民主主義を踏みにじるものだ。
 国政選挙の結果がこのような事態を招いているのだが、あまりにも数の論理でこのような暴挙を許していいのだろうか。野党もどうなっているのだろうか。
 情報開示が最も重要だという認識が高まるなかで、このような法案が成立すると、正確な情報は闇に消えてしまう恐れがある。南アフリカでは長年にわたり、このような法律によって人権が奪われてきた。世界の歴史の中で、情報開示が当然視されるなかで、どうして日本はこのような時代に逆行するような方向へ進んで行くのだろうか。安倍政権になってから、私たちの経済生活は改善されてもいないし、どのような展望があるのかも見えない。そうした中で、「美しい日本の道徳論」がぶり返したり、今回の特定秘密保護法がでてきたり、本当に戦前時代の暗い社会を思わせる時代へと逆行しつつある。
 国会議事堂前で抗議集会があったようだし、今日にはマスコミもTVもこの問題を取り上げていた。しかし、多くの人が反対しても、国会議員の数で法案が決まっていく。どうすればこの法案を廃案にするのかが今後問われるだろう。