Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

7月30日、国会議員の科研費介入とフェミニズムバッシングを許さない裁判

 第二回、国会議員の科研費介入とフェミニズムバッシングを許さない裁判が京都地裁であった。今回の傍聴は抽選式を採用したので、10時過ぎに裁判所に行き、番号をもらった。裁判自体は11時30分からなので、1時間ばかりお習字のお稽古に行った。

 

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   裁判所からは地下鉄で一駅なので、大急ぎで習字の教室に向かった。

 今回書いた文字は、「都邑華夏」に続く文字で「東西二京」。意味は、東西にある二つの京という意味。つまり、洛陽と長安のことらしい。心が裁判の方に向いていたので、落ち着いて文字を書くことができなかった。

 中国の文字は、現在の日本の漢字の元になるのだが、少しづつ変化しているのが興味深い。

 

 裁判所に戻り、私は抽選に当たっていたので、法廷の傍聴席につくことができた。顔見知りが多くいた。80人ほどしか傍聴ができない。今回は杉田水脈側の弁護士が来ていたが、本人は欠席。11時30分きっかりに裁判官3人が入廷して、冒頭今回杉田水脈側が提出した書面の確認に終わった。その間1分。思わず「え〜」という驚きの声があちこちから湧き上がった。裁判官は退室して終わり。次回は12月13日とのこと。裁判には時間とエネルギーがいることを実感。

 裁判所の隣にある弁護士会館の部屋に移り、支援集会があった。支援の会の、京大教員岡真理さんからの感想が述べられた。上智大学教員中野晃一さんからの講演があった。安倍政権になって歴史修正主義が公式な政策となり、明文改憲を視野に入れつつ、学校や大学への介入が強化され、教育・マスコミへの介入を進めてきた。アメリカのトランプ大統領支配下において、安倍首相はとりわけ親密な関係を誇示して、言論や報道の自由の抑圧、歴史修正主義的な傾向を一層加速化していると報告された。どれも納得いく。

 とりわけ1990年代の後半から、巧みに徐々に今の状況を作り上げてきており、とりわけ2012年に安倍政権が復帰した頃から、急激に右傾化が進んだ。そして森友、加計問題が浮上しても、文書の改ざんがあって、自殺する人が出ても、平気で嘘をつき続ける政府を、メディアは黙認し、何も報道しない。そうした中、杉田水脈国会議員は、2018年2月、科研費バッシングを行った。またネット上で名指しで科研費バッシングを続けた。7月には杉田水脈議員は「LGBTは生産性がない」発言をして、差別記事を新潮45に掲載した。こうした杉田水脈のいわれなき攻撃を受けた大阪大学の牟田和恵さん、同志社大学の岡野八代さん、大阪市立大学の古久保さくらさん、元大阪府立大学伊田久美子さんが杉田水脈議員を名誉毀損で訴えた。杉田氏のフェミニズム・バッシングと、科研費がどういうものかの無理解と無知からの発言が、研究者の生命を抹殺するものであるので、彼女たちは立ち上がった。この4人の女性研究者の勇気ある行動を多くの研究者や友人たちが支援している。

 この暑さの中、関西だけでなく、遠く岡山や名古屋や東京から駆けつけた人たちが裁判の様子を見守る。裁判官たちはそのエネルギーに圧倒されたに違いない。 

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