6月8日(土)、高校時代からの友人と兵庫県立美術館に「印象派からその先へー世界に誇る吉野石膏コレクション」の展覧会を観に行った。吉野石膏という大手の石膏ボードを扱う住宅建材メーカが所有するフランスの印象派の作家たちの作品の展覧会だった。1970年代から美術品を収集してきたという。
19〜20世紀のフランス近代絵画を中心にした作品展だった。マネ、モネ、ルノワール、ピサーロ、シスレーらの印象派を始め、シャガールなどのエコール・ド・パリの作家を含めた約70点の作品が並べられていた。
パリを訪れた時には、必ずオルセー美術館やルーブル美術館やオランジュ美術館に行くので、これらの作家たちの作品は馴染みがあったが、日本で観られるのは嬉しかった。
私自身はこの兵庫県立美術館に来るのは初めてだった。JR灘駅から海の方に向かって10分ほど歩いて行くとあった。学生時代に通っていたところにも近かったので、よく知っているところではあったが、阪神淡路地震後に開発されたこともあり、全く別世界だった。
兵庫県立美術館は2002年に開館した。安藤忠雄の設計により、建物の前には海が広がり、なぎさ公園と一体化されていた。隣の別館は安藤忠雄のオフィスがあり、建物の屋外には「緑のリンゴ」があった。これは安藤忠雄が「青春のシンボル」としてデザインしたオブジェで、ここに寄贈したものだという。
この青いリンゴについてこう説明していた。
「安藤さんは、近代米国の詩人サミュエル・ウルマンが70代で作った「青春の詩」からオブジェを着想。詩は「青春とは人生のある期間ではない。心のありようなのだ」「希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる」などとつづられ、安藤さんは「目指すは甘く実った赤リンゴではない。未熟で酸っぱくとも明日への希望へ満ち溢れた青りんごの精神」との言葉を寄せている。」
私もまだまだ「青いリンゴ」のようにありたいと思った。
友人と二人で、美術館のレストランでのんびりとランチを食べ、家族のことや自分のことやら、とりとめもない話をして過ごした。