Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

手塚治虫と英語教科書

 久しぶりに高校生に英語を教えた。滋賀県の公立高校の英語の教科書に手塚治虫のことが紹介されていた。高校生の頃に戦争を体験して、生命の尊さを学んだ手塚治虫は、漫画やアニメを通して、それを伝えてきたという。B29の空爆を目撃し、その後、目にしたものは多くの死者だった。恐ろしい風景の中を歩いて帰宅する途中に、空腹だった彼に、おにぎりとお茶をくれた見ず知らずの女性も、空爆で死んだことを後に知り、ショックを受けた。戦争の非人間性を思い知ったという。こうした原体験は彼の作品「火の鳥」シリーズなどに表現され、「生きるということ、gratitude for life 」がテーマだったというエピソードが描かれていた。読み応えのある内容だった。英語はそれほど難しい表現はなく、内容を理解できれば、簡単に読めるものだった。

f:id:mwenge:20190114203556j:plain 今日は成人式。例年のごとく一部の若者が式場で暴れたそうだ。大人になったから何をしても許されるというのだろうか。女性は大半が振袖の和服を着て、綺麗に髪を結って、髪飾りをつけている。だが、晴れ着が着れない人や成人式に出席できない人もたくさんいるだろう。成人式にレンタル着物を選んだとしても、当日の髪の手入れ、着付け、記念写真等などと経済的には高くつく。どれだけの人が晴れやかな成人式に参加できるのだろうか。ふっとそう思った。

  ニュースで知ったのだが、今年は祖母や母の振袖を着たという人が60%近くいたという。とてもいいことだと思った。代々受け継がれる日本の着物は素晴らしい。日本の着物の良さが伝わるし、古い着物を着ようと思う心も大事で、時代や流行に流されないのが和服なのだろうと思う。2、3年で流行遅れの洋服が捨てられてしまうことを考えると、100年以上も着れる着物は質と形が守られているように思う。