Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

水道の民営化

「水道法改正案」が今国会で成立する可能性が出ている。南アフリカが水道が民営化され、低所得者層にとっては大きな問題になっている。料金の高騰で1000万人が水道を利用できなくなったという。多くはアフリカ人がその被害を被っている。富裕層の白人たちは依然として、広大な敷地にプールや庭園を持ち、それらを維持するために大量の水を使用している。

 水道は生命維持のために最も不可欠なもので、日本では所得によって不公平を被ることはないと自慢してきた。だが、今日本では「水道の民営化」を促進しようとしているが、ほとんどこのことは報道されることもなく、国民の多くは知らされていない。こんなことが起これば、水道料金の値上げは必至だ。今料理やお風呂、洗濯、トイレなどには水無しでは済まされない。自然災害の多い日本は、ことあるたびに、被災者にとって水確保がいかに重要かは痛いほど知っている。

 ケニアに友人宅に滞在していた時に、水が不足して、時間給水となり、トイレに流す水は使用済みを使っていた。飲食に使う水は最も貴重でペットボトルで購入したものを大切に使い。使用済みの水は、いつもバケツにためてあった。

 南アフリカでも、日照りが続くと水不足に見舞われ、友人宅では、水道の蛇口を固く閉め、少しづつ水を使うように言われたことがある。庭の木や花には大きなタンクに雨水をためて、それを撒くようにしているが、日照りで雨水もたまらなくなり、水不足には苦労していた。

 水が民営化されると、貧困層は水を購入するお金はなく、不潔な水を飲んだり、遠くまで水を取りに行かなければならない。水汲みは大抵が女性の仕事となっている。

 世界中で水を民営化から公営化する方向に転換するところが多くある。そういう状況の中で日本は時代に逆行する方向をなぜ選択するのだろうか。大企業優先の経済や国民生活を圧迫するような政策を許してはいけない。

 昨日も、2025年に大阪で万博が開催されることが決定した。誰のもののためかを考えると、ちっとも嬉しくない。大阪の住民の5割強が万博開催には反対しているという。日産のトップのゴーン氏の多額の所得を得た背任行為が問題になっているが、それ以上に国民の税金を世界中にばらまき、「モリカケ」問題で多額の税金を投入し、国民の生活を圧迫する政策を取り続けている、安倍政権の方がもっと問題ではないか。