Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

パリ 第四日目

11月1日。オペラ座の近くにあるロワシーバスの停留所から、約1時間でシャルル・ド・ゴール空港に着く。今回フィンランド航空の格安チケットを購入したために、ヘルシンキを経由することになっていた。ヘルシンキー名古屋間は約9時間なので、問題はない。そこから各ヨーロッパの主要都市まで約3時間。これもさほど苦にはならない。だが、直行便があるなら、直行便の方が精神的にはもっと気楽だ。昨年は、JALの羽田からロンドン直行便で行った。帰りも同じルートだった。今回はパリに行きたかったので、このような選択になった。ヘルシンキでは乗り継ぎに要する時刻は1時間と割と短いものだった。

 シャルル・ド・ゴール空港では出発間際に、若いカップルが飛行機から降ろされた。具合が悪くなったらしいが、何やらスタッフたちと何度もやり取りをしている様子だった。結果として、二人が降りることを機内アナウンスで知らされ、二人の荷物を飛行機から降ろさなければならない。すでに出発時刻から1時間は遅れている。ヘルシンキでの待ち時間は1時間なので、私たちの乗り継ぎ便はどうなるのか心配だった。アナウンスによると、乗り継ぎ便は待っているので心配しないとのこと。実際には飛行機がヘルシンキに到着した後、アナウンスがあり、急いで次の出発便の搭乗口に移動するように言われた。フィンランドは、私が好きなマリメッコのお店や、ムーミンのお店があり、帰りにゆっくり見ようと思っていたのが、全く叶わなかった。

 数年前に、南アフリカの作家アンドレ・ブリンクは講演の帰りに飛行機の中で心不全を起こして亡くなった。そんなこともあるので、体の具合が悪いという人を飛行機に乗せてそのまま飛ぶことはできないのは、当然のことだし、乗客も我慢しなければならない。長距離の旅には予想しないこともついてくる。大きく受け止める心が求められた。

 格安チケットだったので、座席は事前予約があったが、3段階の値段が設定されていた。プレミアム・シートよりはずっと安かったので、一番いい席を予約しておいたので、気持ちよく空の旅ができた。

 前日のお昼にパリを出発して、翌朝、無事に名古屋のセントレア空港に帰国できた。関空からも便があったが、予約した時には、関空が台風の影響を受け、浸水騒ぎで、滑走路の閉鎖があり、どのような状況になるかわからなかったので、名古屋便を使うことになった。関空へ行くよりは、少々運賃は高くついたが、時間的にはそれほど変わりはなかった。

 パリでは、フランス語しか通じない人がいたのは、少しびっくりした。私の拙いフランス語を駆使して何とか会話ができたのは、この数年のフランス語学習のおかげだった。