Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

ヨーロスターでパリに

10月29日、ロンドンのセントパンクラスからパリのノード駅まで2時間15分の旅。

いつもなら飛行機で移動していたが、今回は鉄道の旅を選択した。飛行場に行くのに1時間近くかかり、待ち時間と飛行時間、パリの空港から街中までの時間を合わせると、4〜5時間はかかる。宿泊していたホテルは、ロンドン大学のすぐ近くにあり、ヨーロスターの出発駅までは、地下鉄で一駅のところにある。日本でなら、京都から東京に移動するようなものだ。日本でヨーロスターの座席を予約し、ロンドンの駅で事前にチケットを発券しておくだけの手間だけで済む。

 セントパンクラス駅では、出国手続きがあり、手荷物検査とパスポートチェックがあった。列車は結構満員だった。市街地の喧騒を離れると、のどかな田舎風景に変わった。やがてあたりが真っ黒になり、ドーバー海峡の海底トンネルを通過しているのだと実感した。あっという間にフランスに入り、またもや田舎風景に変わったが、イギリスもフランスもよく似た景色だと思った。1時間ほどするとパリのノード駅(北駅)に到着。この駅はパリの中心街にあり、いろんな地下鉄、国鉄の交差点にある。およそ25年前に初めて一人でパリを訪れた時、知らないでこの北駅の近くに宿泊したことを思い出すが、すっかりあたりの様子は変わっていて、大きな近代的な駅となり、幾層にも地下街が交差していて、地上への出口がわかりにくかった。

 パリの宿泊は、これまでも何度もインターネットでホテルを探して、日本から予約しておいてあるので、あとは住所を頼りに行くだけ。今回はフランス語の先生にどの地区に宿泊するのがいいか尋ねておいた。先生は即座にオペラ座の近くと教えてくれたので、そのようにした。フランスはカタツムリ状に一区から二十区まであるので、このオペラ座があるのは、第二区。もっとも街の中心地で、交通の便もいいところだが、重たい荷物を持って地下鉄の乗り換えなどは大変なので、タクシーで行くことにした。一つの目印にしていたラファイエット百貨店もオペラ座の隣にあり、よく歩いた地域でもあった。

 パリの街は放射線状にできているので、どの道かよくわからないが、ロンドンとは違った雰囲気の白い巨大な建物の間をすり抜けて、あっという間にホテルに着いた。小さなホテルだが、これまでに泊まったことがあるどのホテルよりも、部屋が広くて、開放感があった。このホテルに3泊4日滞在したのだが、毎朝の朝食はブッフェ形式でとても満足できた。ロンドンでいつも滞在するホテルは巨大ホテルで、海外からくる修学旅行生や観光客が泊まるような古いホテルなので、シリアルとパンと果物と飲み物の簡単な朝食だったが、パリのホテルは一応、幾種類ものハムやチーズ、卵のオムレツやゆで卵、ソーセージ、新鮮な果物、飲み物などが用意されていた。毎朝、異なる日本人家族や、グループの人たちに出会った。おそらく日本の旅行社からも推薦されているこじんまりしたホテルなのだろう。ホテルの隣には韓国料理店、前にはタイ・ベトナム料理店、少し離れたところにはフランス料理店などがあり、すごく便利な場所だった。今回は訪れなかったが、すぐ近くにジュンク堂がある。

 ホテルの周辺を探索に出かけた。パリからヘルシンキを経由して名古屋に帰るので、オペラ座のところからドゴール空港行きの空港バスが出ているので、その場所も確認しておいた。ホテルから歩いて5分ほどのところ。

 夫はパリが初めてだったので、観光を第一にした。まずルーブル博物館に行ったが、あいにく休館日だったので、地下鉄でシャンゼリゼ通りまで行き、凱旋門を見学した。夫は凱旋門に登りたかったが、大勢の観光客で長蛇の列だったので、諦めた。バスで川向こうのオルセー美術館に行った。ちょうどピカソの「赤と青の時代」とゴッホの特別展をしていた。あいにく午前中雨が降っていたので、ここにも大勢の人がこの美術館にやってきていた。待ち時間がおよそ1時間半ほどあり、長蛇の列を辛抱強く待った。以前にもこの美術館に来たことがあるが、広すぎて次第に疲れてくるので、まずはお目当のゴッホピカソをゆっくり観ることにした。

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シテ島にあるノートルダム大聖堂を見学に行く。数年前に訪れたサン・シャペル寺院の前は素通りした。とても残念だったが、仕方がない。ノートルダム大聖堂の荘厳さを前にして、身が引き締まる思いがする。ローマ・カトリックの大聖堂で、ゴシック建築。何度も破壊、再建を繰り返し、現在の姿。ヨーロッパの教会は戦禍で破壊されても、ほぼ元どおりに再建されるている。それは建築当時の製図なりが記録として残されているからだ。歴史の重みを感じる。

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