Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

ワールドカップはフランスが優勝

 ワールドカップの決勝戦が7月16日午前0時45分からあった。とても見ごたえのある試合だった。クロアチアは果敢に攻めていたが、どうしてもゴールにつながらなかった。フランスは運がよかったのかもしれない。パス回しや、相手のボールを取りに行く瞬時の行動には驚いた。結構体当たりの動きに激しい闘争心も読み取れた。

 フランスチームにアフリカ系の人が多いことにおどろいた。フランスは歴史的に

アフリカやカリブ諸島を植民地にして、同化政策を推し進めた。教育も文化もフランス優位主義を押し付けた。その結果、フランスにはアフリカ系の人びとが多く住むし、スポーツ界でも活躍する。そうした歴史を背景にフランス国を代表する選手団が組織されている。今年3月に開催された対ロシアとの親善試合で、ロシアの観客がフランスチームのポール・ボグバとウスマン・デンベレに対して猿の鳴き真似をして囃し立て、人種差別したとして、ロシアサッカー協会に罰金が課せられた。

 以前にも、アフリカ系であることで、さまざまに罵倒されたことがあった。こうした人種差別の根っこには、「白人優越主義」が根深くある。人種に関わりなく、さまざまな民族出身の人たちが、一つのチームを結成して戦っているところに分断を持ち込むことをしてはいけない。

 日本のメディアNHKは、Mbappeはエムバペと表記している。サッカー誌などが報じるムバッペがもっとも近いと思う。ガーナの大統領だったKwame Nkrumah はエンクルマと表記され続けられている。最近ではアフリカ研究者の間ではンクルマと表記されるようになったが、メディアではそうではない。ケニアの作家グギ・ワ・ジオンゴは、Ngugiのつづりだが、彼本人ははっきりとグギと呼んでいる。

 人の名前は、勝手に呼ぶやり方が日本のメディアだ。これも人種差別のひとつにつながるかもしれない。本人がどう呼んでいるかを尊重しなければいけないと思う。私は子供の頃から名前を間違えて呼ばれてきた。