Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

ロンドンに出かける

26日、朝5時40分、タクシーにお願いし、北大路ターミナルまで。一週間ぼどの旅なので、荷物は少ない。5時56分の始発の次の地下鉄で、京都駅まで。6時20分発の伊丹行きの空港バスに乗り、7時10分着。8時30発の羽田行きにチェックイン。座席指定はWeb指定していたので、簡単な手続きで済む。3日前のチェックインなので、ロンドンで、Web座席指定をしなければいけない。簡単といえば、簡単だが、これまですべて旅行会社にお願いしていたが、システムがどんどん変わる。

 久しぶりのロンドン。3年ぶり。今回は、55年前にマケレレ大学で開催された「アフリカ人作家会議から55年」会議というものだ。当時に参加していた作家たちの多くは、残念ながら亡くなっている。アフリカ文学の定義を巡って、今度の会議でも議論されるのだろうか。楽しみだ。

 日本を午前11時20分に羽田を出て、ロシア大陸の上を飛び、12時間15分でロンドン到着。午後3時55分。昼間のフライトなので、眠たくはないので、映画を数本観る。山田洋次監督の『家族はつらいよ2」。いつもながら、笑あり、悲しみあり、哀愁あり、喜びあり、社会の矛盾あり、家族のさまざまなつながりを通して、見えてくる関係性がなんともすばらしい。三世代が同居する家で、第一世代の橋爪功演じる第一世代の頑固親父が後期高齢者になり、日頃は後期高齢者の車の事故が多いことから、お爺ちゃんに車の免許証を返納するように家族は進める。

ある日、その妻(吉行和子)が念願のオーロラを見るために、友人と出かける。その留守の出来事。自動車で出かけた時、高校時代の友人が、道路で交通整理を行っていた。その友人と改めてお酒を飲む機会を設け、その夜同居している長男の嫁の許しを得て、自宅に泊めることになった。翌朝起きてみるとその友人は死んでいた。その人は兄弟の縁が切られていた。一人娘は海外暮らし。天涯孤独。橋爪功演じる頑固親父は、友人の葬儀で見送ることにする。誰も参列しないと思っていたが、家族全員が参加してくれていた。銀杏が好きだったその友人のために、親父は袋いっぱいの銀杏を持ってきて、棺桶に入れ別れを告げた。荼毘に付されていくとき、銀杏が弾ける音が鳴り響く。なんとっもユーモアがあり、ペーソスをより誘った。人間愛に満ちた作品だった。

 「君の膵臓を食べたい」も面白いと思った。映画のタイトルにはギックとしたが、若い人たちの淡い友情の物語。こうした映画を観に、映画館に足を運ばないので、いつも飛行機の中で映画の新作が見られる特権がある。ロングフライトの時には、映画を見て時間を過ごすことが多い。

 ロンドンに着いた時は、典型的な霧雨が降り、少しひやりとした。秋の一番いい季節に突入したようだ。空港からいつもの場所ラッセル・スクウェアまで地下鉄に乗る。旅行者が多く、大きな荷物を抱えた人たちで満員。セントラル・ロンドンに近づくにつれ、会社帰りの人たちのラッシュアワーで超満員となる。世界一古いロンドンの地下鉄の改善が求められるが、どうなるのだろうかと思う。地上を走る二階建てバスはひときわ美しくリノベーションした感があった。

 古いロンドンと新しいロンドンが混在していく。ロンドン大学のすぐ近くにあるロイヤル・ナショナルホテルには、何度も泊まっているが、修学旅行生が大量にステイするようなマンモスホテルだが、今年はどうも時期ではないのか、静かだし、リノベーションしたのか、部屋も美しくなっていた。