Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

母の遺品整理

 10日、妹と娘と一緒に母の家に行き、遺品の整理をした。母が日常的に使っていたものや、着ていた服などがたくさんある。下着類もあちこちの整理ダンスの引き出しにたくさん入っていた。父が亡くなってから10数年一人暮らしをし、そのあと3年ほどケア・ハウスにお世話になった。最後は11ヶ月間、大腿骨骨折のために、入退院を繰り返したが、毅然として生きた人だった。

 洗濯が好きで、夏などは朝晩に洗濯をしていた。下着や寝間着類が次々でてきた。病気をし、人の世話にならなければならない時のために、準備をしていたのだろうか。

 母は料理を作るのが好きだった。一人暮らしになってもきちんと食事を摂るようにしていた。それが難しくなった頃に、いろいろと考えてケアハウスに入ったが、そのことを最後まで満足していなかったのではないかと思う。最も期待し、大事に育ててきた息子に裏切られた気持ちがあったのかもしれない。妹と二人でなんとか母の気持ちを和らげ、共にする時間を大事にしてきたが、母と息子の関係を改善することはできなかった。

 母が 使っていた食器類は、もらってくださる方にお送りした。宅急便屋さんが取りにきてくれたので、大助かりだ。母のものが何もかもゴミになるのは耐えられない。少しでも役立てることができれば、母も喜んでくれるだろう。

 ものが溢れる豊かな時代になったが、その分だけ人との関係が薄れたとすれば、精神的に失ったものが大きいとすれば、かなしい。