Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

英語教育が小学3年生からに「?」

今日の朝日新聞によれば、文部科学省は、小中学校での英語教育に関する学習指導要領を変更することを発表した。2020年以降に、小学3年から英語を始めるという。

 南アフリカでも、小学3年の段階で教授言語が英語に代わり、民族語の発展を大幅に抑圧してきた。そのために学校教育からドロップアウトするアフリカ人子供たちが大量にでている。十分に読み書きもできない子供たちが、家庭言語でない英語が導入されて、戸惑うのだ。英語が家庭言語である子供たちにとっては、学校教育では優位な位置にある。南アフリカの場合は多民族多言語社会なので、複雑ではあるが、アパルトヘイト時代は支配者の言語教育が主流を占め、その言語にアクセスできない人たちを、社会から排除してきた。南アフリカ民主化を達成し、公用語にアフリカ民族語が平等に入っているが、なかなか現実には多民族・多言語社会を築くことは難しい。

 日本の場合は、ほぼ大半の子供たちは、日本語で生活し、日本語で知識を得ている。世界でもめずらしい国である。すぐれた翻訳や通訳という職業のお陰で、日本は世界中の知識を翻訳書によって得てきた。

 文科省の説明はグローバル化に対応するために、英語教育を低学年から導入するということになる。なぜ、英語教育なのか。

 外国語教育ならわかるが、英語、アメリカ語を中心とした外国教育であれば、世界の秩序もアメリカを中心としたハイアラーキを形成することに寄与することになる。日本では、どんな外国語でも取り入れ、それを学ぶ姿勢が培われてきた。

 最近では、卓球の福原愛さんの中国語で自分の意見を述べているのに感嘆した。どんな人でも、その環境にいれば、その社会の言語を習得していくものなのだろう。

 「グローバル化に対応するために」というならば、さまざまな言語から選択できるのがいいと思う。

 

 一日中家にこもっていた。息抜きにブックマーカーを作ってみた。久しぶりに水彩絵の具を取り出し、彩色した。

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