11月3日、文化の日に、「憲法会議 in 京都〜戦争法廃止、戦争をする国にしない、させない!」に出る。円山公園で開催され、3000人近くが集まった。講演は京都96条の会の代表岡野八代さんの「市民の力で民主主義をとりもどそう」。
民主主義の思想を歴史的に振り返り、近代民主主義の父ジャン=ジャック・ルソーの思想を非常にわかりやすく説明した。『社会契約論」を引用しながら、つぎのように話した。
「ひとは、生まれながらに備わった人権を、 よりよく守るためにお互いに約束し、同意のもとで、社会を作り、社会のなかで よりよく生きるために政府を確立するという考え方です。あらゆるひとは、他人 が絶対に侵害してはならない人権を生まれながらにして備えているという思想 が、社会契約説の原点にあります。これは、自然権思想、あるいは天賦人権説と いわれるもので、現在の日本国憲法もまた、この自然権という考え方、すべての ひとには、そもそも平等に人権が備わっているという考え方に基礎をおいてい ます。わたしたち市民の権利は、政治家や政府に与えられたものではなく、わた したちに生まれながらにして、本来備わっているものなのです。」
ルソーを持ち出したのは、現在の日本社会で、「民主主義を取戻すとはどういう意味かを考えるヒ ントが、たくさんある」からだとした。 また、「財産に対する権利が、ひとを強欲に、野心家に、そして邪悪にし、正義の声を窒 息させたと判断したルソーが、破滅から人類を救い出すと考えたのが、民主主義 のしくみだ」と説明した。
「一人ひとりの心に宿った力を育み、そして、自分できちんと物事を考えて みるという訓練を、多くの人たちと共に実践していかなければなりません。」と訴えた。自分たちでしっかり判断する力を信じて、進んでいいこうと結んだ。