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Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

Elbert Ransom Jr氏の講演会に参加

アメリカでは2月はアフリカ系アメリカ人の歴史月間だ。その関連でElbert Ransom Jr.牧師がアメリカ総領事館のアメリカ文化センターの招きで大阪を訪れた。2月7日、黒人研究の会との共催だったので、アフリカ系アメリカ人の歴史を学ぶ講演会に参加した。梅田の富国生命ビルの中にある立命館大学の梅田キャンパスで行なわれた。司会は黒人研究の会の代表で、立命館大学の加藤恒彦氏。
 エルバート・ランソム氏は、アメリカのモンゴメリでバスボイコットが始まったとき17歳の学生だった。キング牧師と知り合い、バスボイコット運動や公民権運動にも参加した。貴重な歴史の生き証人として、当時の話をされた。

1619年に20人のアフリカ人がバージニア州のジェームズタウンに初めて上陸して以来、アメリカ社会の中でアフリカ系アフリカ人の歴史が始まった。リンカーン大統領の1863年の奴隷解放宣言や、その後の人種差別と闘った歴史などが話された。
そしてクライマックスは、ランソム氏がどのようにキング牧師と出会ったか、またどういう人物だったかを熱を込めてはなされた。とくにアラバマ州モンゴメリーで、ローザ・パークスが仕事の帰りに乗ったバスで起こった事件についてだった。デパートのお針子をしていたローザ・パークスは当時仕事を終え、疲れた身体でバスに乗った。当時は交通機関で白人と黒人の座席は隔離されていた。疲れていた彼女は白人の座る席に腰をおろした。そのことがきっかけで、ローザ・パークスは運転手からとがめをうけ、裁判ザタになった。
 アフリカ系アフリカ人は、市営のバスに乗ることを拒否し、バスボイコット運動を展開して、差別と隔離に反対した。ラムソムは目の前で展開されるバスボイコット運動に関わり、キング牧師に共感したという。
 私自身も、こうした歴史的出来事、1960年代の公民権運動について、ずいぶんに昔に学ぶことができた。そうしたことがキッカケとなって、その後もアメリカやアフリカ社会について学んでいる。
 ランソム氏の話は、黒人研究の会の会員にとっては何一つ目新しいことはなかった。いまのこの時代にこの話を聞くことはどういう意味があるのだろうか、単にアフリカ系アメリカ人の歴史月間の一行事だとすると少しもったいない気がした。
 アメリカではアフリカ系アメリカ人に対してはいまだに差別があり、過去から続く問題の多くは解決していない。オバマ大統領がアフリカ系アメリカ人という人種的背景を持っているが、決してアフリカ系アメリカ人を代表しているわけではなく、むしろアメリカ社会が抱えてきた人種問題には取り組まず、世界に目を向け、アフリカや中東の問題に介入して、アメリカの覇権を揮っている。こうした問題をランソム氏はどう考えているのだろうか。そうした声が聞こえなかった。アメリカ総領事館主催の講演会でそうしたものを期待するほうが無理なのかもしれないと思った。