Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

1月14日 日本のアフリカ援助のあり方を憂う

1月12日に、安倍首相は、訪問先のモザンビークに対して今後5年間に700億円(6億7200万ドル)の政府開発援助(ODA)を援助すると約束した。ゲブザ大統領と会談後、記者団に「(同国に対する支援は)、天然ガスや石炭など、モザンビークが誇る豊富な鉱物資源や農産物を確実に確保できるようにすることが狙い」と説明したという。モザンビークの石炭埋蔵量は世界有数で、天然ガス(LNG)も貴重だ。天然ガスを使った最新の火力発電所新設にも172億円の円借款を供与することを約束した。
 モザンビークをビジネスパートナーとして、日本のビジネス拡大をねらったものだ。
日本経済新聞のWeb版では、日本のアフリカ支援は、「国連安全保障理事会改革で協力を取りつけるなど国際社会での日本の立場の強化につなげる狙いもある。」と位置づけている。
 長年、日本とアフリカとの関係は、特にTICAD (Tokyo International Canference on African Development、1993年以降5年に一度日本で開催)で強調されているように、アフリカ開発への日本の援助であるが、その背景にはアフリカ54カ国の国連での投票権の確保だという姑息なものだ。
 真にアフリカの人びとが抱えている問題の解決に向けての支援ではなく、日本の経済的利益を優先させた援助であることは残念だ。福島や東北の問題を最優先・早期解決しないで、莫大な財源をアフリカにばらまいてどうするのか。
 安倍首相は、エチオピア、コートジボワールモザンビークのアフリカ3カ国を訪れた。アフリカの人びとや文化を理解しない、経済優先の援助は必ず破綻するだろう。アフリカ諸国の首脳たちも外国の援助にたよる経済活動にもおおいに問題がある。