Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

9月25日 傘寿の会

 中西豊子さんの傘寿のお祝いをした。80際で、現役で二つのNPOの事務局を担当している。人望があつく、多くの人の信頼があり、自然と人がよってくる。最近では、若い人たちは何かの見返りや報酬がなければ、ボランティアの仕事はなかなかしない。私たちが若い時代は、ボランティアの仕事をしながら、いろんな人の話を聞き、多くを学んだものだった。そのせいか、事務的な仕事は機能的にこなすことができた。いくつもやらなければならないことがあっても、合理的にこなす術を学んだものだった。封筒に切手を貼る作業や、ちらしを折り畳んで、封筒につめて行く作業等は、手を動かしながら、おしゃべりを楽しんだ。細かな作業も苦にならなかった。しかし、最近では若い人がそうした作業を手伝うことはない。どうしてなのだろうかと思うことがある。
 豊子さんは京都で「女の本屋」をたちあげ、女に関する本が出版されれば、それを紹介してくれた。本屋にその本を仕入れてくれていた。小さな「女の本屋」だったが、充実していた。女の本の編集もして、本の出版も手がけた。いま活躍している人の多くは、豊子さんに育てられたようなものだ。長年にわたって女たちのネットワークを作ってくれた。
 いま、本屋に本を買いに行く時代でもなく、また買い取り式で女の本を仕入れるには大きなリスクがある。京都の「女の本屋」さんは、若い世代に譲り渡して、大阪のドーンせんターに「女の本屋」をだした。だが、大阪市長橋下徹によってつぶされた。それでへこたれることはなかった。女たちの力でWomen's Action NetworkというWeb上で「女の本屋」を開いた。これまで何十年と女の本を紹介してきた資料をWebにのせ、新たな本を紹介するというWebサイトを立ち上げた。ここには女の本の資料がつまっている。
 さらに女たちをとりまく状況が手に取るようにわかるような記事がいろんな方面から寄せられてくる。まさにWeb上での女のネットワークが生まれた。このWebサイトの要に傘寿を迎えた豊子さんがいる。