Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

下鴨神社で古本市

8月11日から16日まで、お盆の時期になると下鴨神社の糾の森で納涼古本祭りがある。この時期は毎年夕立などが降り、出店の書店は大慌てである。時折涼しい風が森の木々の間からふいてくるが、汗だくだくになりながら、古書に出会ったり、友人や知人たちの出会うのも楽しい。
古書研究会会員店が主催し、関西や岡山の書店等が参加している。約40店舗が大きなテントを張り、貴重な古書を所狭しと並べている。それらを一冊、一冊手にとり、懐かしい気持ちで立ち読みをする。学生時代は三宮の後藤書店等の古本店をまわり、知識欲を掻き立てたものだった。いまではほとんど古本屋に出かけることもないし、新刊書を置いているような書店にもでかけることがなく、必要な本はアマゾンで買ってしまう。夜中に注文すると、翌々日に届く。本を手にとって、著者を思い浮かべながら、本の内容を確かめる楽しみなど失せてしまった。そして研究室や家中にある本のために生活が窮屈になっている。ちょっとした知識ならば、簡単にインターネットで情報検索をしてしまう。
 下鴨神社での古本市は、私自身も本の著者として、本を出版する、その本を読者に届ける、外国の作家の作品を紹介するという作業はどのような意味を持つのかを改めて考えるきっかけになった。