Mwenge Keikoのつれづれ日記

アフリカの人びとや文化の出会いを通して

2012年1月1日 新年がやってきた

 朝はおせちと白みその雑煮で一日が始まる。そして配達されてきた年賀状を丁寧に読みながら、返事を書く。のんびりとした時間が流れていく。
 90歳になる母が一人で神戸で暮らしているので、お昼に訪ねることにした。つい数日前に卒寿のお祝いに子ども、孫、ひ孫ら総勢16人が集まったばかりだったので、今年のお正月は息子家族の訪問はないという。昨年は京都の我が家に母を迎え、その後に妹の家を訪ねたのだが、今年は風邪気味なのと外出がおっくうなのか、一人で静かにしているという。とくに一人暮らしの人にとって、正月を一人で過ごすのは寂しいものだ。この何十年と毎年子どもたちが家族を連れて、親の家に集ってきた。今年が初めて誰も訪問しないお正月になった。そこで今朝になって思い立ち、お昼の食事を母と一緒にすることにした。
 いつまでも古い意識に縛られている母からすれば、一人息子への期待と失望のはざまで、心が大きく揺れ動き、身の置く場所がなかなか見つからないでいる。それらを娘たちにときどき愚痴るが、私たちは聞き流して、真剣に受け止めない。かたくなに自己の殻に閉じこもって、自分の主張の正当性だけを訴える母を悲しく思うことがよくある。
老いていくということはこういうことなのかもしれないが、誰も避けて通れない道なのかもしれない。これからも、時間が作れる限り、ときどき母を訪ねようと思う。